2008-07-01

大岩オスカール 夢みる世界

「大岩オスカール 「夢みる世界」」展を見に、現代美術館に行って来た。

行ったきっかけは、TAB(東京アートビート)の評価が高かったから。
大岩オスカールという名前は一度も聞いたことなかった。
それでも評価の内容が本当に心惹かれるものだったので
自分的文化の日、火曜日に行くことにした。


ものすっごく良かった。
今まで存在すら知らなかった方がこれだけエネルギーある作品を作っていて、
もっと早く知りたかったというかんじ。

大岩オスカールはブラジル生まれ。
日本名を幸男さんという。
日本でも活動していたけど、NYで現在は創作活動をしている。


特大の絵ばっかり。
たまに彫刻があったりして。

最初は学生時代の小さな作品があって、
次にキャラクターものの作品たち。
この辺はすごい松本大洋っぽかった。
そして後半がメインとなるシリーズ。

大半が日常にあるような町の姿を描いてて、
それが動物であったり、産廃であったり、好戦的な国と同化したり、見え隠れしている。
本当に不思議な絵。
そういうところにジブリ映画のような世界観を感じた。

「夢みる世界」というタイトルは、
日常の世界が実は夢見てる間に実はこんな世界なんじゃないだろうか
という彼の絵のテーマから生み出されたもの。
ぴったり!

この展覧会を見て、猛烈に感じたことは、
彼の作品はすごく夢があってカラフルでかわいいものもあるにもかかわらず
その社会的な視点がすごいぴりっとしてて突き刺さるのです。
「くじら(whale)」っていう作品はおおおおきなクジラの絵と、
爆弾(リトルボーイに見えた)が対比されていて、非常に面白かった。

そして、最後に大岩オスカール本人のコメントが載ったドキュメンタリー(30分)で、
彼の人間性を垣間見た。
予想外にもろ日本人でしたがな。

そこで驚いたのが、
村上隆以上にアートビジネスについてアーティスト自身が考えていること。
村上隆はもはやカイカイキキレベルでのビジネスとなってしまったけれど、
大岩オスカールはそれを個人単位で考えている。
それもものすごくシビアに。

こういう大作を作る人はマネージメントは人に任せているものと思っていたけれど、
彼はマーケットについての洞察も備えている。

もっと早く気がつけば良かった。
今後も注目したいし、
多分これからもっと有名になるだろう。

本当に見て損はない個展。

今週の土曜日に本人のワークショップがある。
参加できる人はぜひ参加して!
ちなみに小学生対象です!w

★★★★★
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大岩オスカール 「夢みる世界」」展
東京都現代美術館
2008年04月29日 ~ 2008年07月06日
〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
03-5245-4111
入場料 一般1000円(800円)、 学生800円(640円)、中高校・65歳以上500円(400円)、 小学生以下無料

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